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Date:2013/04/03

Kei Kobayashi x へうげもの数奇國

ファッションブランド、雑誌、カフェなどなど。
世の中にコラボレーションと称して制作されたCDは数あれど、どれもなかなか互いの世界観を活かしきれないもの。
そんな中3月6日リリースされた、人気漫画『へうげもの』とDJ・小林径によるコラボレーションMIX CD、
『Kei Kobayashi×へうげもの=数奇國』は秀逸だ。

もはや説明の必要もないかもしれないが、『へうげもの』はモーニングで連載中の歴史漫画。
戦国時代、織田信長や豊臣秀吉に仕えた戦国武将・古田織部が主人公として登場する。
茶道や茶器、美術などにスポットを当て、「数奇」から時代にアプローチするという独特のストーリーが人気を博し、
『文化庁メディア芸術祭』や『手塚治虫文化賞マンガ大賞』など数多くの賞を受賞。NHKでのテレビアニメ化も果たした。

一方、小林径は日本のクラブシーンを黎明期から支え、現在も現場の第一線で活躍し続けるトップDJである。
と同時に、美術や映画などさまざまな芸術に造詣が深く、特に古美術や茶道に長けていることでも知られている。
小林径はかつてインタビューで、
「現代美術がやってるようなことは桃山時代にやってるぞって気付いちゃって、それから桃山時代の日本に相対的にはまってるのね。」
と語っており、桃山時代の文化を背景とした『へうげもの』とのコラボは、これ以上ないベストな組み合わせと言えよう。
※引用させていただいたインタビュー「お茶とレアグルーヴ」は非常に面白いので是非
http://www.wakimoto.org/hideshi/archives/jfr/wisdom/wacky/Kei_interview.html

内容は約75分のノンストップミックス。
ジャズ、ファンクを中心にヒップホップやエレクトロなど幅広いセレクトで、『へうげもの』の世界観を表現している。
原作との相思相愛と言えるコラボ。是非続編をリリースしていただきたい。

余談になるが、かつて径さんのお宅で抹茶をたてていただく機会があった。
僕のような素人でもわかるおいしさだったが、出された器の由来をお聞きし愕然とした。
驚き過ぎて詳細を忘れてしまったが、確か室町時代の云々だったような…。

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